四柱推命とは

陰陽五行論に基づき
命運を推す学問

四柱推命とは日本で作られた呼び名で、中国では「子平」「八字」「命理」「命学」と言われています。日本では「占い」的な四柱推命も多くあり、安易なものも多く出回っていますが、命理とはもとは宇宙天地自然の理のことで、古代中国で成立した哲学である「陰陽論」と「五行論」にもとづいて、人の命運を推す学問です。

「陰陽論」とは、全ての物事は相反しながらお互いに影響し合う、二つの側面から成り立っていると考えられた宇宙観のことです。ビッグバン以降の宇宙全体に当てはまるものと考えられています。「五行論」とは、陰陽論より後に出てきた思想で、万物を「木・火・土・金・水」という五つのエネルギーに分類し、その生成発展のありようを解明しようとする理論です。五行の「行」は「めぐる」という意で、目に見えないエネルギーとも言うべきものです。

この陰陽論と五行論を組み合わせたものを「陰陽五行論」といい、それをもとに、十干(天の気)と十二支(地の気)が考え出され、干支暦で使われる60干支が作られました。命理(四柱推命)は、生年月日と出生時間に干支暦の60干支をそれぞれ配置して四柱八字とし、それを一個人の生命エネルギーとみなして、人生で起こりそうな様々な事柄を読み解いていきます。

なぜ四柱推命で
運が読み解けるのか?

四柱推命は、太陽と地球の相関関係によってつくられる個人のエネルギーを読み解いていく学問です。

人間は胎内にいるときに、「気」(エネルギー)によって身体がつくられ、出産の瞬間、肺呼吸をすることで、「太陽エネルギー」と「地球エネルギー」という天地の「気」を一気に体内へと取り込むことで生命を得ます。四柱推命でこの生まれた瞬間の天地のエネルギーを読み解くことで、あなたの持って生まれた生命エネルギー(先天運)と、人生の大きな運の流れ(後天運)を知ることができるのです。

四柱推命の歴史について

四柱推命の起源は、中国における戦国時代(紀元前400年~200年頃)であっただろうと言われています。また今の形に近い四柱推命のはじまりは、1000年位前であったと言われています。主な文献をあげると、

  1. 戦国時代(紀元前400年~200年頃):珞琭子「珞琭子三命消息賦」
  2. 1100年代:徐子平「珞琭子三命消息賦註」
  3. 1200年代:徐大升「淵海子平」
  4. 1368年頃:劉伯温「滴天髄」原註
  5. 1600年代:陳素庵「命理約言」
  6. 1700年代:沈孝瞻「子平眞詮」
  7. 1800年代:任鐵樵「滴天髓闡微」
  8. 1900年代:袁樹珊「命理探原」

徐樂吾「子平粹言」、「滴天髄徴義」編註等へと引き継がれています。

日本では、1818年(文政元年)に桜田虎門という人が、命理の知識もないのに、まだ命理の試行錯誤が甚だしい時代に著された、徐大升氏の「淵海子平」という本を間違いだらけのまま「推命書」という名で発刊してしまい、それが現在まで広く受け継がれているのが現状です。

十干十二支の分類

陰陽五行論からの分類

十干
陽干 陰干
十二支
陽支 陰支
辰・戌 丑・未

四柱八字のもとめ方

十干十二支を用いた干支暦をみて年・月・日・時に、それぞれに当てはまる干支を置いて四柱八字とします。

(例)昭和47年5月15日 AM2時生まれの方の八字 大阪生まれ

※出生時間は経度差、均時差を調べ、正しい出生時間にしてから八字を出します。
この方の場合、経度差+2分、均時差+3分=真正生時AM2:05となります。

  • 壬子
  • 乙巳
  • 丙午
  • 己丑

事象推察

木 火 土 金 水

上記の八字の五行のエネルギーの力量を正確にはかり、大運、年運がどのようにこの生命エネルギーに関わるかをみて、
以下に記載しているさまざまな事象を推察していきます。

八字のすべての干支が影響しあい、その方の生命エネルギーを構成するため、出生時間の不明な命は、正確な鑑定ができません。

命理(四柱推命)でわかること

  • 家庭環境

    • 父母縁―両親との関係の良し悪し、その変化
    • 遺伝的要因
    • 生家の財的環境、社会的地位の状態
    • 配偶縁と結婚の時期
    • 子女の有無とその関係の良し悪し
    • 兄弟姉妹のおよその多寡、関係の良し悪し
  • 性格・病源・嗜好・容姿など

    • 持って生まれた性情と、運によって変わる性情
    • 持って生まれた知的能力や才能、またその能力が上手く発揮できる時期
    • 疾病の出やすい部位と時期、病名
    • 飲食物の嗜好傾向や、向いている運動
    • 大まかな容姿(美醜、背の高さ、太りやすさ、肌の色等)
  • 仕事・適職

    • 適性進路、適職(専業主婦も含む)
    • 仕事で成功できるかどうか?その時期は?
    • 社会的地位はどの程度か?
    • 自分の能力でどの位の財産を築けるのか?稼ぐことのできる時期は?
    • 遺産や遺業をどこまで護れるか?
  • 一生の運の流れ

    • 誕生から18歳頃までの運の傾向性(親の庇護や生命力が運に関係する期間)
    • 成人から晩年までの運の傾向性
    • 晩年に入ってからの運・寿命

これ以外にも、友人関係や相性など多くのことが分かりますが、大まかにまとめるとこのようになります。